運命は非情であり、人間は弱いものであります。抵抗し耐えても、押し流されてゆく場合があります。
何人といえどもそれから自由ではあり得ないでありましょう。
 しかし四方八方がまったく暗く閉ざされたそのような時にも、なお、上に向かって目をあげる自由は奪われていません。
上に向かうこの目を開き続けること、それが志を持つということであります。
 志とは、状況に支配されずに、逆に支配しようとする自由な魂の祈りであります。そして、教養とか知性とかではなく、
この志に伴う人間の味わいを、面白さと言います。面白さとは志の品位であります。

藤木正三(牧師 1927〜 『灰色の断層』より)

 

 

 志は千里に、道は平素にあり。

中国の名言

 

   

 

 

福音社『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』2008年10月号 今月の言葉より引用