持つ

 

 富を持つということは、それ自体悪いことでもなんでもないことでしょう。
しかし、「持つ」ということは、自分一人のことに止まらず、おのずからそこに、
「持たない」人との関係を伴う事なのです。そして、持たない人に自分の持っている
ものをどのように使うか、という問に直面せざるを得ないことなのです。
 あるいはこの問が見えないかも知れません。しかし見えなくても、依然として
その問が目の前にあるのが、「持つ」ということなのです。この問に目をつむり、
持つことを一人のこととした時、「持つ」ことは罪です。

藤木正三(牧師 1927〜 『神の風景』より)

 

 

 もし、貧しい人びとが飢え死にするとしたら、それは神がその人達を愛していないからでは無く
あなたが、そして私が、その人たちにパンを、服を、そして愛を、思いやりを与えなかったからです。

マザー・テレサ(ユーゴスラビア生まれの修道女 ノーベル平和賞受賞  1910〜1997)

 

   

 

 

福音社『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』2008年6月号 今月の言葉より引用