阿波國徳島ニ多家良ト云フ土地アリ。交通至極不便ナル土地ニシテ、人煙稀ザルコト石狩ノ野ノゴトシ。其処ニ山上ナル人物ガ居ルト云フ。氏ハ模型製作人ニテ職人デアルトモ伝ハル。数々ノ伝説アリ。
氏ノ居城ハ魔窟ナリト在所ノ話アリ。人入ルニハ多大ナ困難アリ、居住人以外ハ隔絶サルル場所ト云フ。此ノ話ハ近所、丈六(ジャウロク)居住ノ久保君ヨリ聞ク・・・・・(多家良物語より抜粋)
TMC会長・山上恭三氏のお家は徳島市市内中心部より車で約30分ほどの多家良町にあります。そこは一応市内ではありますが、三方を山に囲まれた川に沿った河岸段丘地帯(あるいは扇状地)です。つい数年前まで信号の無い町として有名でしたが、子供達が信号を知らないのでは困るとのことで、やっと設置されたものの、ほとんど役立っていないという話が伝わる場所。はっきりいえば田舎です。自然環境に恵まれ、マムシやウグイスなどを食する習慣がつい最近まで残っていたといいます。
当会会長・山上恭三氏がこのような近代文明から取り残された地域で、模型に目覚めたことは今もって謎でありますが、そのパワフルな製作ぶり、田舎にありがちな豪邸を贅沢に使える環境(田舎の人間の特権でもある)をフルに活かした製作活動には驚嘆するものがあります。
魔窟は今も成長を続けています。そこに住む会長もますますパワフルだといいます。 |