キャノンのフラッグシップデジカメEOS1Dを使ってみた。 ボディの基本デザインと操作系はEOS1Vと同じでデジタルカメラとしての機能が付加されている点がEOS1Vと違うだけである。そのためか普段EOS1Vを使っていることもあり、初めて手にしても違和感なくそのまま使えた。シャッターの感覚もEOS1Vとほぼ同じでNikonD1シリーズに見られるちょっとおくれるという所はほとんどない。バッファにゆとりがあるので連写してもストレスは感じられない。ただし、EOS1Vと違ってバッテリー部が一体化され、モニタなんかが追加されているため、ものすごく重い。通常、お仕事用デジタルカメラとして使っているNikonD1でも相当重く感じているのにさらに重く、こりゃたまらんわ。という感じである。 早速、お試し撮影を行ったが、仕上がり画像、これはいいですね!。 先行しているD30、D60に関してあまり良いイメージをもっていなかったので、ほどほどのものではないかと思っていたのだが良い感じだ。 発色はすっきりしていて、キャノンらしい原色の鮮やかな画像をディフォルトで得ることが出来、画質的にも問題なく、キャノンの本領発揮ってところだ。 ただ、お値段が68万円と高価でおいそれと手を出せないのがつらいところ。性能的には素晴らしいと思うのだが、購入には迷いがある。高画質機DSも11月末には出るようだし、そろそろニコンからもD2が出るような気配がする。悩む所だ。 |
レタッチ無しの素データだが、鮮やかな柿の色の再現にはびっくり。キャノンらしい発色とぬけの良さだ。露出に関してはEOS1Vと同じでとてもシビアだがこまめに露出補正を行えばオートで十分対応できる。露出補正をコマンドダイヤルで行なえる面ではニコンD1系よりもこちらが操作が楽。ただし、撮影後のカードフォーマットとか、モニタ表示はメニューを呼び出し項目を選択しないといけないのでボタン方式のニコンの方が楽。フォーカスエリアセレクトもニコンの方が使いやすい。EOS1Dではフォーカスエリアは中央に固定してAFロックでカメラを振った方が早い。 撮影データ EOS1D 100-400ZoomUSM ISO200 f5.6 1/60秒 |
増感撮影(ISO1600)を試してみた。顔の部分が露出不足気味になったが、補正を加えても少しノイズが目立つ程度に画質を維持している。バックの照明の色は崩れず鮮やかに写しとっている。実用には十分耐える画質だ。 ここまで暗い中で問題なのはピント合わせ。顔に合わせようとしてもコントラストが不足してオートフォーカスではピントがゆれてなかなか合わない。マニュアルフォーカスに切り替えたが、ピントの山が掴みにくかった。 撮影データ EOS1D 28-70ZoomUSM ISO1600 f2.8 1/10秒 |
EOS1Dの発色は見た目よりも若干派手目になる。原色にはめっぽう強い。紅葉の微妙な色合いも良く再現してくれている。レタッチ前の素データもしっかりしていて少々、レタッチを過度にやっても色崩れしない。ただし撮影時の露出はシビアだ。少しでもオーバーになると色が乗り過ぎてどうにもならなくなる。 撮影データ EOS1D 100-400ZoomUSM ISO200 f4.5 1/60秒 |
ニコンのD100は増感撮影にはめっぽう強い。それなりに画像にノイズは目立つが実用には十分だ(下手なフィルム撮影より良い感じになる)1Dと比較するにはちょっと荷が重いかもしれないが、色再現とかににごりがあるものの対等に勝負できる実力はある。 撮影データ Nikon D100 50mm f1.4 ISO1600 f1.4 1/8秒 |