はずれ? インダスター22 50mm f3.5

ここで御紹介しているインダスター22 50mm f3.5は一番最初に買ったロシアカメラ、フェトに付いていた標準レンズである。原形はいわずと知れたライツ・エルマー。ぱっと見た目はそっくりではあるが良く見ると工作は荒いし、精度も今一つという感じのレンズだ。買った時点ではボロボロ状態で絞りリングは固いし、フォーカスリングも油がへたってしまって恐ろしく重い状態だった。おまけにレンズの表面にはへんな曇りがあった。
しかし、せっかく買ったレンズ故、使ってみたいと。とりあえずオーバーホールに出した。帰ってきたレンズはこれがあのおんぼろレンズか?と思えるほど鏡胴はピカピカになり、おまけにレンズの曇りも取れていた。オーバーホールを依頼した中古カメラ店の話ではレンズ表面の曇りはほこりがこびりついていただけで、特に問題はないとのこと。絞り、フォーカスリングとも再注油でスムーズに動くようになっていた。
で、よろこび勇んで撮影したのが以下の写真である。
ベースカメラはフェトではちょっとばかし不安があったのでマウントアダプターを介してライカM6を使用した。絞りは開放ならびにf8ぐらいまで絞り込んだが結果はご覧のとおり。
絞り開放では後ろのボケがなんとも奇妙な、怪しい感じになっている。
インダスター22は個体差が激しいが、当方のはどちらかというとハズレである。いい玉が当たると本家をしのぐほどの性能を発揮するのだが・・・・・・・。


試写その1

絞り開放での撮影。後ろのボケが流れたようになっている。それはそれで味があるのだが、はっきりいって汚いボケだ。また、全体にシャープさに欠ける感じがする。

試写その2

f8ぐらいまで絞ると描写はしっかりしてくる。暗部が潰れることもなく、全体に柔らかい感じで絞って使えば十分使用に耐える。モノクロ用には良いレンズであると思う。

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