背中

 

 背中で無き、背中で笑い、背中で語る。
 人は想像以上に、
 背中で表現しているのかもかもしれない。

 

 人間は自分の背中を見ることができません。
 他人の背中は見えますが、自分の背中は見えないのです。
 自分では見えないものを背負って生きているのが、人間です。

 

  長田 弘(詩人 1939〜 )

 

 子供は親のどこを見て育っているのか知っているか?
 それは顔ではない。背中なんだ。
 生徒は教師のどこを見ているのか?
 それは顔ではない。背中なんだ。
 選手はコーチや監督のどこを見ているか?
 それは顔ではない。背中なんだ。
 部下は上司のどこを見ているか?
 それは顔ではない。背中なんだ。
 よきリーダーたらんとする者は、まずもってよき背中を持て。

二宮清純(スポーツジャーナリスト 1960〜 )

 

 

 もっと軽い荷物にして欲しい、と祈ってはならない。
 もっと強い背中にして欲しいと、祈りなさい。 
 

セオドア・ルーズベルト(第二十六代米国大統領 1858〜1919)

 

  

福音社『サインズ・オブ・ザ・タイムズ』2009年11月号 今月の言葉より引用